エクストレマドゥーラはイベリコ豚のお気に入りの場所のひとつであると断言することができます。イベリコ豚は古来よりエクストレマドゥーラ地方の風景の一部となってきました。そして、同地域におけるハモンの生産は古代ローマ時代に遡ります。エクストレマドゥーラは次のような理由から、イベリコ豚を代表する地域となっています。
1. 歴史的に豚とは深い関係がありました。古代ローマ時代エクストレマドゥーラでは、イベリコ野生種の肉を保存する方法として塩漬けが使用されていました。時代を通して伝えられてきたこのノウハウを通してこれらの動物の放牧が可能になっただけでなく、イベリコ種の保全と改良に役立ちました。
2. 樫の木が密集するほぼ百万ヘクタールに及ぶ森林を擁するエクストレマドゥーラは、ヨーロッパでも最もよく保全されている、家畜が野生動物と共生する生態系のうちのひとつです。
3. エクストレマドゥーラの気候は寒く乾燥しており、世界で最高とみなされているハモンの自然な熟成に最適な環境を作り出しています。1990年よりデエサ・デ・エクストレマドゥーラ原産地呼称に認定されています。
4. 広範囲にわたる、イベリコ豚ハモン生産・加工地帯(バダホス南西部の山地、イボル、ビリュエルカス、トルヒーリョ、エル・スール ・デ ・グレドス、シエラ・デ・モンタンチェスおよびサン・ペドロ)を有しています。
5. エクストレマドゥーラはスペインで最も盛んにイベリコ豚製品を製造している地域です。この地域ではほぼ百万ヘクタールに及ぶデエサ(牧草地)をおよそ1,500軒の畜産農家が利用しています。
6. これらの製品の加工に従事する工場の数は百軒を超えます。これらの地域の他にも、高品質なイベリコ豚製品の加工が集中して行われている集落が同地方全体を通して存在します。
イベリコ豚について語る際、エクストレマドゥーラがなくてはならない存在であることが、もうおわかりになりましたね?
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